「給料はなかなか上がらないのに、物価だけが上がっていく……」
そんな漠然とした不安を抱えている方は多いのではないでしょうか。20年の実務経験を通じて確信しているのは、これからの時代、会社員にとって「貯金だけ」は最大のリスクだということです。
そこで活用すべきが、国と会社が用意した「確定拠出年金」という最強のハコです。所得税や住民税を合法的に減らしながら、効率よく老後資金を準備する。今回は、プロの視点からその具体的な攻略法を解説します。
- 企業型DC(企業型確定拠出年金)のメリットと活用法
- iDeCo(個人型確定拠出年金)との併用・選択基準
- 会社員が陥りやすい「DC・iDeCo」の注意点
- プロが教える「守り」と「攻め」の資産配分(アセットアロケーション)
- 結論(まとめ)
企業型DC(企業型確定拠出年金)のメリットと活用法
多くの会社員が加入している「企業型DC」。これを放置していませんか?
会社が出してくれる「掛金」は、税金のかからないボーナス
企業型DCでは、会社が毎月積み立ててくれる「掛金」があります。このお金は給与所得としてカウントされないため、所得税・住民税が一切かかりません。税金が引かれる前の「生のお金」をそのまま運用に回せる特権です。
「マッチング拠出」で自分の手取りを賢く再投資する
もしあなたの会社に「マッチング拠出」があるなら、利用を検討しましょう。自分が上乗せした金額分は「全額所得控除」の対象となり、その年の税金が安くなります。投資の利益が出る前から、節税という形で「確実なリターン」が得られるのです。
放置厳禁!運用商品の選び方と「スイッチング」のタイミング
初期設定のまま「元本確保型(定期預金など)」で放置するのは、インフレに対抗できないためお勧めしません。
信託報酬(手数料)の低いインデックスファンドを軸にし、相場が過熱した際には「スイッチング(商品の入れ替え)」を行って利益を確定させるテクニックも、DC内なら非課税で行えます。
iDeCo(個人型確定拠出年金)との併用・選択基準
「企業型DCだけでは足りない」「会社に制度がない」という場合に登場するのがiDeCoです。
2022年の法改正で変わった「併用」の条件
2022年10月から制度が緩和され、原則としてすべての会社員が「企業型DC」と「iDeCo」を併用できるようになりました。
「全額所得控除」による節税効果をリアルにシミュレーション
iDeCoの拠出金はすべて所得控除になります。例えば、年収500万円の人が毎月2.3万円積み立てた場合、年間で約5.5万円もの節税になります。20年続ければ110万円もの「確定したリターン」です。
会社員が陥りやすい「DC・iDeCo」の注意点
非常に有利な制度ですが、会社員特有の注意点も存在します。
60歳まで引き出せない「流動性リスク」への備え
確定拠出年金は原則60歳まで引き出すことができません。近い将来に使う予定があるお金まで積み立てに回さないよう、生活防衛資金とのバランスを慎重に見極める必要があります。
転職・退職時の「ポータビリティ」の手続きを忘れるな
意外と多いのが、転職時に手続きを忘れ、資産が放置されて手数料だけ引かれるケースです。退職から6ヶ月以内に必ず手続きを完了させてください。
プロが教える「守り」と「攻め」の資産配分(アセットアロケーション)
- 20代〜40代前半(攻めの時期): 運用期間が長いため、株式比率を高くして複利効果を最大化させます。
- 50代〜(守りの時期): 出口が近づくにつれ、安全資産の比率を高め、暴落時のダメージを最小限に抑えます。
結論(まとめ)
DC・iDeCoは「節税」と「資産形成」を同時に解決する、会社員にとって最も効率的な手段です。まずはマッチング拠出の有無を確認し、自動的に資産が増える仕組みを作りましょう。
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