日々の生活防衛を徹底し、NISAやiDeCoでの資産形成を最適化していくと、ある種の「バグ」が生じることがあります。それは、家族旅行やレジャーなどのまとまった出費に対して、「この資金を投資に回せば、複利で〇〇円になるのに」という計算が頭をよぎり、使うことに罪悪感を覚えてしまう現象です。
しかし、投資効率のみを追求し、現在のQOL(生活の質)を著しく下げるのは本末転倒です。今回は、家族との時間を「無形資産への投資」と捉え、その期待値の最大化について考えます。
子どもの成長は待ってくれない。年齢に応じた「経験」への投資対効果
我が家には12歳の長女と、6歳の次女、4歳の長男がいます。子どもたちが親と一緒に無邪気に旅行を楽しんでくれる期間は、私たちが想像する以上に短く、限られています。
例えば、5月初旬に計画する2泊3日の軽井沢旅行。早朝の澄んだ空気の中でのウォーキングや、自然の中でのアクティビティ。これらを「12歳と6歳と4歳」という、感受性が豊かで体力もついてきた今のタイミングで経験させることの価値は、後からいくらお金を積んでも買い戻せません。「お金の複利」だけでなく、「思い出と経験の複利」という視点を持つことが、人生全体の充足度を高めます。
旅費を「消費」ではなく「期待値の高い投資」に変換するマインドセット
旅行費用を単なる「消費(=消えてなくなるお金)」と捉えると、節約思考が働いてしまい、せっかくの旅行中もコストばかりが気になってしまいます。
【sawaの実体験・所感】
軽井沢旅行では、長野県県境の群馬県安中市にある「めがね橋」の歴史遺産散策やホテルにあるテニスコートを予約したのでアクティブに予定がある中で、子供たちが特別に楽しみにしているのは「とんぼ玉」のクラフト体験です。体験工房のホームページを見ながら、どの色にしようか、キーホルダーのビーズは何をつけようかなどワクワク話しをしている様子を見て、こちらも嬉しさを覚えます。
体験費用:
とんぼ玉製作体験:4,000円
ビーズや革紐部材:2,000円
合計:6,000円/人×5人で、30,000円の費用
これを「家族の絆を深め、子どもたちの価値観を広げるための教育投資」と定義し直します。
NISAやiDeCo等の長期運用枠とは別腹で考える、レジャー予算の確保術
とはいえ、無計画にお金を使っては生活防衛の前提が崩れます。重要なのは、第1回で算出した家計の「防衛ライン」を守った上で、長期の資産形成枠(NISA、iDeCo、持株会等)とは完全に切り離した「レジャー専用予算」をあらかじめ確保しておくことです。
年間で「この金額までは使い切る」という予算を組んでおけば、投資効率の呪縛から解放され、心置きなく今の生活を楽しむことができます。非日常のレジャーと、日常の低コストなQOL向上を組み合わせることで、人生のバランスは最適化されます。
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