毎日のお食事作りに洗濯、そしてお仕事、本当にお疲れ様です。企業の総務部門で約20年勤務し、法改正の荒波を実務で乗り越えてきたプロのsawa(サワ)です。プライベートでは妻と3人の子(長女12歳、次女6歳、長男4歳)の5人家族で、1円単位で家計簿をつけています。
前回は、お金の正体が「ありがとうの交換券」であり、会社はみんなの得意なことを集める場所だというお話をしました。今回は、その「とくいなこと」を実際にどうやってお金(価値)に変えるのか、ご家庭ですぐに実践できる「家庭内起業」のメソッドをお伝えします。
お子さんに「お小遣いが欲しいからお手伝いする!」と言われた時、皆さんはどうしていますか?「お風呂掃除で10円」「食器洗いで20円」といった単価設定は分かりやすいですが、ただ言われた作業をこなすだけの「労働力」になってしまう危険性があります。これからの時代を生き抜く子どもたちには、言われたことをやるだけでなく、自ら課題を見つけて解決する力が必要です。
お手伝いを「お仕事(ビジネス)」に昇華させる
会社において、ただ決められた時間を会社で過ごすだけでは「利益」は生まれません。誰かの困りごとを見つけ、自分のスキル(得意なこと)でそれを解決し、初めて報酬が発生します。
ご家庭でも、「パパやママが今、何に困っているか」をお子さんに探させてみてください。「ママは夕方、洗濯物を畳む時間がなくて困っている」「パパは休日に靴を洗うのが面倒くさい」など、家庭内の「ニーズ」をリサーチさせます。そして、お子さん自身の「とくいなこと」を掛け合わせて、どう解決するかを提案させましょう。これが「家庭内起業」の第一歩です。
【sawaの実体験・所感】
我が家の長女(12歳)は整理整頓がとても得意です。ある時、「リビングに散らかった弟たちのおもちゃを、どうにかしてほしい」という私の困りごと(ニーズ)に対し、彼女は「お片付けコンサルタント」として起業しました。単におもちゃを箱に放り込む(労働)だけでなく、弟たちが自分でお片付けしやすいようにラベルを貼り、収納場所を再設計(価値提供)してくれたのです。私はその働きに対し、「パパのイライラする時間を削ってくれた素晴らしいソリューションだね」と、相場以上の特別報酬(300円)を支払いました。
価格設定も子どもに任せる!総務流の報酬交渉
「お仕事」の内容が決まったら、次は報酬(お小遣い)の交渉です。親が「じゃあ100円ね」と決めるのではなく、「このお仕事、いくらなら引き受けてくれる?」と子どもに価格を決めさせてみてください。
もし「1,000円!」と法外な値段をふっかけてきたら、総務の出番です。「そのお仕事でパパの時間は10分しか助からないから、1,000円の価値はないなぁ。他のお友達(業者)に頼むか、自分でやるよ」とシビアに交渉します。逆に安すぎたら、「そのクオリティならもっと価値があるよ」と引き上げてあげます。
需要と供給のバランスを考え、自分の「とくいなこと」の適正価格を知る。この経験は、将来社会に出たときに、安売りしてブラック企業に搾取されるのを防ぐ、最強の「生活防衛」スキルになります。
失敗から学ぶ「PDCA」サイクル
もちろん、最初は上手くいきません。途中で飽きてしまったり、依頼したクオリティに達していなかったりすることもあるでしょう。そんな時は、会社と同じように「今回は契約違反だから報酬はなしね」と厳しく対応することも大切です。しかし、そこで終わらせず、「どうすれば次は最後までできるかな?」「何が難しかった?」と一緒に振り返り(PDCAサイクルのCheckとAction)を行ってください。
我が家では、教育資金(現時点の受け取り額は児童手当350万円を原資とし、将来満額受け取ったら600万円になります)や老後資金を1円単位のシミュレーションで管理しています。投資効率だけでなく、「人生の充足度」も大切にしながら家族で資産形成をしています。そうした親の真剣な姿勢を見せつつ、安全な家庭内で小さく失敗させること。これこそが、子どもを経済的に自立させる一番の近道なのです。
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