毎日のお弁当作りや習い事の送迎、そしてお仕事、本当にお疲れ様です。企業の総務部門で約20年勤務し、法改正の荒波を実務で乗り越えながら、会社の「お金の流れ」を見守り続けてきたプロのsawa(サワ)です。プライベートでは妻と3人の子(長女12歳、次女6歳、長男4歳)の5人家族で、1円単位で家計簿をつけています。
ニュースやSNSで「クラウドファンディング」という言葉をよく耳にしませんか?「新しい商品を作るから」「お店のピンチを救ってほしいから」と、インターネット上でお金を集める仕組みのことです。もしお子さんに「クラファンって何?」と聞かれた時、皆さんはどう答えますか?
「なんだか難しそう」「寄付みたいなもの?」とあやふやにしてしまうのは、実はとてももったいないことなんです。なぜなら、この仕組みはこれからの時代を生き抜くための「共感をお金に変える」という、非常に重要なマネーリテラシーが詰まっているからです。今回は、会社側のロジックを熟知する総務の視点から、子どもに教えるクラウドファンディングの基本、通称「お金を合わせる大作戦」について分かりやすくお話しします。
一人ではできないことも、「みんなの力」で実現できる!
まずは、クラウドファンディングの根本的な仕組みについてです。会社において、新しい工場を建てたり、大規模なシステムを導入したりする際、手元の資金(利益)だけでは足りないことがよくあります。そんな時、総務や経理部門は銀行からお金を借りたり、株式を発行して投資家からお金を集めたりする「資金調達」を行います。
クラウドファンディングは、この「資金調達」を、インターネットを使って個人レベルで手軽にできるようにした素晴らしいシステムです。例えば、「町に誰もが遊べる新しい公園を作りたい!」という夢を持った人がいたとします。一人で100万円を用意するのはとても大変ですが、「その夢、素敵だね!」と共感してくれた1,000人が、1人1,000円ずつ出し合えば、あっという間に100万円が集まり、夢が実現します。
お子さんには、「一人のお金は小さくても、同じ思いを持ったみんなのお金を合わせれば、魔法みたいに大きなことができるんだよ」と教えてあげてください。「お金は使う・貯める」だけではなく、「集めて大きな力にする」という視点を持つことが、将来のビジネス感覚を養う最強の生活防衛力に繋がります。
「お神輿」をみんなで担ぐイメージで伝えよう
では、小さな子どもにこの仕組みを直感的に理解してもらうにはどうすればいいでしょうか。総務流のおすすめは、「お祭りのお神輿(おみこし)」に例えることです。
「大きくて重たいお神輿は、一人じゃ絶対に持ち上がらないよね。でも、『このお祭りを盛り上げよう!』って同じ気持ちになった人たちがたくさん集まって、少しずつ力を出し合えば、あんなに大きなお神輿でも空高く持ち上げることができるでしょ?クラウドファンディングのお金も、これと全く同じなんだよ」
ただお金をあげるのではなく、誰かの夢や挑戦という「お神輿」を、みんなで一緒に「わっしょい!」と担いで応援するイメージです。お金を通して社会と繋がり、誰かの役に立つという実感は、投資の基本である「株式会社への応援」の精神にも通じる、とても大切な心の教育になります。
【sawaの実体験・所感】
我が家では先日、ある飲食店を立て直すためのクラウドファンディングを見つけました。次女(6歳)が「あっ、ここ行ったことある!おいしかったとこ!」と言ったので、「じゃあ、みんなでお小遣いを少しずつ出し合って応援しよう」と提案しました。パパ、長女(12歳)、次女でいくらか出し合い、合計1,500円の支援をしました。「自分たちの少しのお金が、他の人の少しのお金と合わさって、もっと美味しいご飯を食べることができるよ」と教えると、二人とも「私たちもお神輿を担いだんだね!」と目を輝かせていました。
応援する「見る目」を養うことが最強の防衛策
クラウドファンディングについて教えることは、実は「お金の使い方」を見直す良いきっかけにもなります。「自分のお小遣いを、どんなお神輿になら使いたいと思う?」と問いかけることで、子どもは「本当に価値のあるもの」「応援したいと思えるもの」を真剣に考えるようになります。
私たち親も同じです。限られた家計の中から、NISAで高配当株投資などで手堅く資産形成をしつつも、人生の充足度を上げるために、共感できるプロジェクトへ少しの予算を割いてみる。そうやって「生きたお金の使い方」の背中を見せることが、将来、怪しい投資話や詐欺から子どもを守る「見る目」を養う最高のレッスンになります。
次回からは、このクラウドファンディングの種類や、応援したことで返ってくる「リターン(お礼)」の仕組みについて、さらに詳しく掘り下げていきます。ぜひ親子で、「どんなお神輿を担いでみたいか」を話し合ってみてくださいね!
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