さて、週末の予定を子どもたち自身に提案させる「わが家のこども議会」シリーズも、いよいよ今回が完結編です。目的地のリサーチと予算案の作成という「準備」を終えたら、次はいよいよ「プレゼン本番」と、お出かけ後の「決算報告」です。
このプロセスこそが、お子さんの論理的思考力と、将来の生活防衛力(生き抜く力)を決定づける最重要ステップとなります。総務的視点を取り入れた、家庭内PDCAサイクルの回し方を分かりやすく解説します。
リビングが会議室に!「こども議会」本番の進め方
いよいよ、お子さんが準備した企画を提案する「こども議会」の本番です。ここで親御さんに意識していただきたいのは、決して「親と子」という上下関係ではなく、「スポンサー(出資者)」と「プロジェクトリーダー」という対等な立場で話を聞くことです。会社組織においても、社長が頭ごなしに若手の提案を否定するような環境では、新しいアイデアは生まれませんよね。
まずはリビングのテレビを消し、お子さんが立ち上がって発表できるスペースを作りましょう。親はソファーに深く腰掛け、少しだけ「偉い人」の雰囲気を出しつつも、相槌を打ちながら真剣に耳を傾けます。お子さんが一生懸命調べた交通経路や入場料、そして「なぜそこに行きたいのか」という熱意を、まずは最後まで口を挟まずに聞いてあげてください。
この「自分の意見を大人が真剣に聞いてくれた」という成功体験が、お子さんの自己肯定感とプレゼンテーション能力を大きく飛躍させます。
「却下」は失敗ではない!交渉力を育む「条件付き承認」
プレゼンが完璧であればそのまま「承認(決裁)」となりますが、そう簡単にはいかないのがこども議会の面白いところです。「予算がオーバーしている」「移動時間が長すぎて弟の体力がもたない」など、総務的視点から見るとツッコミどころは必ずあります。
ここで大切なのは、ただ「ダメ!」と却下するのではなく、「ここを修正すれば承認できるよ」という「条件付き承認」の道を残してあげることです。
例えば、「予算をあと1,000円削るために、何かアイデアはある?」と問いかけます。すると子どもは「じゃあ、現地で買う予定だったジュースは水筒を持参する!」と、必死に代替案を絞り出します。これこそが、社会に出てから必ず役立つ「交渉力」であり、限られた資源の中で最大限の利益を得るための「生活防衛術」そのものなのです。
楽しかったね、で終わらせない!帰宅後の「決算報告」
こども議会で承認を勝ち取り、無事に週末レジャーを楽しんで帰宅した皆さん、本当にお疲れ様でした。しかし、総務の仕事は「イベントが終わったら完了」ではありません。最も重要なのは、事後の「決算報告(振り返り)」です。ビジネス用語でいう「PDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)」を回すステップですね。
お子さんが提案した予算に対して、実際にはいくら使ったのか(予実管理)を必ず確認します。「予定外のアイスを買ってしまったから、予算を少しオーバーした」「思ったより電車代が安く済んだ」など、レシートを見ながら答え合わせをします。そして、「次はもう少し予備費を多めに見積もろう」「水筒のおかげでお金が浮いたね」と次回の企画に向けて上手くいったことや次に改善につながる点がないかお話しをしてみます。
この振り返り(決算報告)を習慣化することで、お子さんの金銭感覚は将来の家計管理や資産形成(NISAやDCなど)に直結する、強靭な論理的思考へと進化していくのです。
関連記事:[スマホで徹底リサーチ!総務パパが教える「こども議会」を勝ち抜く資料作りと予算案]